こんにちは、こぱんだです🐼
今日は、保険、特に貯蓄型保険にまつわるちょっとモヤモヤする話です。
「自分や家族の老後のために」と思ってコツコツ積み立ててきたのに、いざ解約したら税金がかかる――そんな理不尽があるのをご存知ですか?
もちろん、保険には万が一の時の「保障」という大切な役割があります。ただ、今回は特に「老後のための積立」という目的で選ばれがちな貯蓄型保険について、その実態と知っておくべきポイントをお話ししたいと思います。
きっかけは、ふとした疑問から
私は過去に、貯蓄型保険を契約していたことがあります。
社会人になってすぐ、周りもみんな入っていたり、親からも勧められたりして、とにかく“積み立てること”に安心していました。
でもある時、ふと疑問が湧いたんです。
保険会社って、預かったお金をどうしてるの?
答えはシンプルでした。
保険会社は、私たちの積立金を運用している
実際、保険会社は私たちから預かったお金を、一定期間「引き出せないようにロック」して、その資金をもとに運用しています。
つまり、保険会社は「預かったお金」で利益を出しているということ。
それってつまり、
私たちは運用してるようで、運用してない。
ただ“預けているだけ”。
なのに――。
解約や満期時には、ちゃっかり課税される
いざ満期になったり解約すると、微々たる利益であっても
- 利益が出た場合 → 所得税
- 契約者と受取人が異なる場合 → 贈与税
がかかる可能性があるんです。
たとえば、旦那さんが奥さんの老後のために、毎月1万円ずつ、10年間積み立てたとします。トータルで120万円の保険料。
それが130万円の解約返戻金になって戻ってきたとき、たった10万円の利益でも所得税(一時所得)の対象になります。
しかも、もし契約者(保険料を払っていた人)と受取人(解約返戻金を受け取る人)が異なる場合、その返礼金を妻が受け取れば、贈与税が発生するケースもあるんです。
なお、契約者と受取人が同じ場合は「一時所得」として扱われ、50万円の特別控除+その半額に対する課税となるため、利益が少なければ税負担も軽くなるケースが多いです。

正式に贈与した場合は非課税なのに?
本来、貯金しただけでは税金は掛かりませんし、家族に現金で毎年110万円以下の贈与であれば、贈与税はかかりません。これは「暦年贈与」という制度で認められています。
ところが、保険を使って少しずつ積み立てていたとしても、解約時にまとまった金額で渡した形になると課税対象に。
つまり、「ちゃんと毎月贈与していたとしても、保険経由でまとめて受け取ると、税務上は贈与とみなされて課税される可能性がある」という、なんとも複雑な状況が起こりうるんです。
贈与税は元本割れしていてもチャラにはならない
ちなみに、解約返戻金が元本を下回っていたとしても、受け取った金額が年間110万円を超える場合で、
契約者(保険料を払っていた人)と受取人(返戻金を受け取る人)が異なると、贈与税が課税されることになります。
「損してるのに課税?」と感じるかもしれませんが、
贈与税と所得税はまったく別物なので、
「損してるから税金はかからないはず」「どっちかで相殺される」といった考え方は通用しません。
つまり、お金を渡すつもりじゃなくても、
契約の構造そのものが「贈与」と判断されるということ。
契約時の名義や受取人の設定は、軽く見られがちですが、実はとても重要なポイントです。
保険会社がやっていることは、私たちでもできる
冷静に考えてみてください。
保険会社がやっているのは、
- 毎月のお金をロックする
- 自分たちで運用して
- 一定期間後に返す(しかも手数料付き)
……これって、自分でやればよくないですか?
- 自分で投資信託を積み立てる
- 途中で必要になれば引き出せる
- 手数料も安いし、税制優遇もある(例:NISA、iDeCo)
どうしても「自分では不安」「勝手に使っちゃいそう」って人には、
保険という仕組みが合っているのかもしれません。
でも、それって割が合わなくない?
じゃあ「積立目的」で保険に入る意味って何?
保険にはもちろん「保障」という大切な目的があります。
しかし、「老後のための積立」だけが目的なら、わざわざ保険会社を通す理由はあるのでしょうか?
私たちのお金で、保険会社は利益を得ている。それなのに、私たちは手数料と税金を払っている。
この仕組み、一度立ち止まって考えてみる価値があると思いませんか?
老後の不安に利用されていないか?
老後が不安――それはみんな同じです。
でも、その不安をうまく利用されていないか?と、ちょっと冷静に振り返ってみてほしいんです。
「家族のため」と思って始めた保険が、実は家族にとって“税金負担”になる可能性もある。
そんなの、悲しすぎますよね。
最後にひとこと
私は今、つみたてNISAやiDeCo(※人によってはデメリットもあるので、ご自身で調べて選択することが大切です)など、自分で「運用して」「納得して」積み立てる方法に切り替えています。
「自分で守る」って、最初はちょっとハードル高く感じるけど、
仕組みが分かれば、案外できることばかりなんです。
一緒に、自分らしいお金の育て方を見つけていきましょうね🍀
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